カメラを持って空港に遊びに行こう

2019年10月21日

空港ターミナルが変わりだしたのは最初は羽田空港が沖合移転して、第一ターミナルビルに大規模商業施設の「ガレリア」が出来たところからだったと思います。

今、いくつかの空港は旅の単なる経由地であることをやめて、空港ターミナル自体が半日遊べる「目的地」になろうとしています。

いくつか例を挙げて、空港ターミナルの魅力を紹介します。もちろん、写真的な意味でも。

羽田空港

羽田空港は沖合移転後、第二ターミナルビルも完成して、より、半日遊んでこられる施設の性格が強くなりました。

第一ターミナルオープン時から、展望デッキが素晴らしく広く開放的で、目の前の滑走路から離陸していく旅客機を楽しく眺めたり写真撮影を行ったりすることが出来る設備になっていました。

展望デッキはBird’s Eyeと名付けられていて、オープンテラスのカフェ&軽食のとれる施設も併設されています。

この傾向は第二ターミナルビルではより進められた形で、展望デッキのフロアには、滑走路側に大きな窓の開けた、屋内型のカフェも作られています。また、屋外ですが、テイクアウトで飲み物や軽食の買えるお店もあり、とても広く開放的な作りになっています。

羽田空港の展望デッキはそれぞれA滑走路、C滑走路までの距離が比較的近く、目で見ても写真に撮る際も、旅客機の離着陸をいいサイズで見られるととてもいいスペースになっています。

写真的には、真横を通過するタイミングであれば、200mm程度の望遠レンズがあれば、画面いっぱいのサイズに旅客機を撮影することができ、多くの人が迫力のある写真をものに出来ます。

また、駐機場に入っている機体であれば、スマートフォンや携帯電話のカメラの広角レンズでも、大きく機体をとらえることができ、ほとんどの人が写真の仕上がりにがっかりせずにすむことが多くなっています。

動きもの撮影の練習の観点では、実は旅客機はとても適しています。絶対的な速度は速いのですが、機体までの距離がある程度以上あるため、撮影の際に重要になる「見た目の移動速度」はさほど大きくはなりません。

また、羽田空港のように大きな空港であれば、ピーク時には数分に1回は離陸機・着陸機とも現れる形になります。練習の回数を稼ぐのにもとても有利なのです。

さらに、旅客機の離陸着陸は、移動していく先が簡単に予測できます。動きもの撮影の入門用の被写体としては最適なものの一つです。

羽田空港第一ターミナルビルからは、天気が良く空気の澄んだ日であれば、昼間でも富士山がよく見えます。また、昼間見ることができなくても、夕焼けの時間になるとシルエットで夕焼けの中に浮かび上がる富士山を見られることが多いです。

さらに、春と秋には、夕日のダイヤモンド富士が見られる/撮影できるスポットでもあります。

第二ターミナルビルからは東京湾の向こうにTDLの施設も見え、それらをバックに離陸する機体の写真も撮影可能です。

新千歳空港

数年前にターミナルビルが大幅に改装されて、日帰りで遊びに来る人たちにターゲットを大きくシフトのが、北海道の新千歳空港です。

それまでターミナルビルの滑走路に面する一等地にあった展望レストランを解体。大きく開けた窓を持つ、巨大で開放感のあるフードコートに改装しました。

そこには「長居無用」の注意書きもなく、飲み物などを買ってきて、日柄一日離着陸する旅客機を眺めることもOKなスペースになっています。

また、千歳空港ターミナルには、お菓子のロイズのお菓子作成の工程を見られる工場があったり、ドラえもんのミニテーマパーク、果ては温泉施設まであります。温泉はもちろん日帰り入浴OK。

写真撮影の観点では、展望デッキの開放感、広さは、さすがに羽田空港には数段及びませんが、ターミナルに近い側の滑走路の離着陸は、あまり長いレンズを必要とせず、撮影の難易度が低くなっています。

また、JR北海道の新千歳空港駅の隣、南千歳駅のほとんど真上が離陸、着陸のコースになります。南風の際には、滑走路にアプローチする着陸機が頭上を通過する構図の写真も狙えます。

また、新千歳空港も国際空港ですので、いろいろな会社の機体が狙えるのも楽しいところです。