新幹線の速さも体感。小田原駅の「駅撮り」はスポーツ感覚

2017年12月2日

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鉄道ファンの間では駅のホームから全速で走行する新幹線が見られる駅として知られた駅がいくつかあります。東海道新幹線の駅の中では小田原駅がその一つです。

小田原駅は駅のホームが緩やかなカーブ上にあって、駅を抜けると大阪側にはすぐにトンネル、逆方向の新横浜側は若干アップダウンはありますが、直線の線路が続くようなロケーションにあります。

駅の中の線路は、ホーム側でこだま号が待ち合わせ、乗り降りをするための側線があって、本線と完全に分離しています。このため、こだま号が後続の速い列車の待ち合わせをしつつ、その後続の列車は小田原駅の本線を全速で通過していきます。

これがなかなかの見物で、写真撮影にもとても面白いところなのです。

今回は小田原駅での新幹線撮影の楽しみ方をご紹介します。

実は本当は撮影には向いていない新幹線の駅撮り

走行中の新幹線を撮影する場合、このように駅のホームから撮影を行うのは実は本当はあまり向いていません。特に小田原駅のように全速で新幹線が駆け抜ける駅は、ますますもって向いていないのです。

駅のホームと走り抜ける新幹線の本線との距離が近すぎて、見かけの移動速度が恐ろしく速く、カメラを振って列車を追いかけることすらほとんど不可能に近いからです。

また高速シャッターを切ったとしても、ほとんどの場合勝手に「流し撮り」になるというオマケも付いてきます。

撮影は通過する新幹線を「狙って撮る」のはほぼ不可能で、カメラをコンティニュアスのオートフォーカスにセットし、最高速の連写モードにして「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」式の撮影を行わないと、決まった一枚をものにすることが出来ません。

いい写真の撮れる率で行くと、非常に確率の低い撮り方になってしまうわけです。

それでも

でも、それでも駅での新幹線撮影は結構楽しいものです。

全力でカメラを振り回して必死で列車をフォローしようとする感覚は、どちらかというとスポーツに近い感触かもしれません。どこか不思議と夢中になれるものがある撮影方法です。

また、実際に撮ってみて結果を確認してみない限り写真が上手く撮れたかどうかも全く分からない、そういう手探りのような感覚もなんとも楽しいものがあります。

デジタルカメラになって撮影直後にその一枚が成功したかどうかの結果が概ね分かるようになりましたが、フィルムカメラ時代の現像してみるまで撮影の成否が分からない、あの感触にどこか近いものがある気がします。

非常に難易度が高い撮影方法だけに、1枚でも「アタリ」を引くとその達成感もまたかなりのものがあります。

遠くの車両を望遠効果で圧縮する撮影方法も

上にも書きましたように小田原駅新幹線ホームから新横浜駅側を望むと、アップダウンは少しあるものの直線の線路が続いています。これを利用して、超望遠レンズで遠くから迫ってくる新幹線車両を望遠効果でギュっと圧縮して狙う撮影方法も、面白い撮り方になります。

比較的温度の高い時期だと派手に陽炎が立ちますので、その向こうに揺らぐ新幹線の車両といった、面白い絵柄も簡単に狙えるはずです。

写真を撮る以外にも発見が

恐らく、目の前を全速で通過する新幹線を初めて見ると、その恐ろしいほどの速度に驚くことでしょう。そして、スピードの割に新幹線の走行音が静かなことにも気づくのではないかと思います。

レールと車輪のこすれるような音もかなり控えめ。風切り音も小さく、モーター音に至っては在来線の普通電車の方がはるかにうるさい音を立てます。

さすがにパンタグラフが架線とこすれる音はそれなりのボリュームですが、それ以外の音の意外な小ささに驚くことになるのではないでしょうか。

また、小田原駅だと東海道新幹線の過密ダイヤの凄さを感じることが出来るかもしれません。時速250km以上で疾走する電車が5分間隔などでどんどん走るわけですから、その管理システムの凄さを想像するのも良いかもしれません。

小田原駅での駅撮りは、そういった発見も楽しめる撮影になるでしょう。

入場券には時間制限あり

新幹線ホームには専用の入場券を購入すると入ることが出来ますが、新幹線ホーム用の入場券には時間制限があります。以前と変わっていなければ3時間までとなっていると思います。その点には注意しておきましょう。