高倍率ズームのタムロンの面目躍如。ズーム比22.2倍のレンズ登場へ

2017年12月2日

タムロンの18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLDの情報ページ

 

最近元気を取り戻した感があって、高画質で個性的なレンズにも今までにないイメージの製品を投入してきていたタムロンから、「高倍率ズームレンズと言えばタムロン」の従来の社のイメージにはピッタリはまるような、ものすごい製品が登場します。

APS-Cサイズセンサー搭載デジタル一眼レフ用レンズで、なんと「ズーム比22.2倍」を実現する製品です。

今回はこの脅威の新製品、タムロンの「18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD」を取り上げます。

世界で最初に高倍率標準ズームレンズを出したタムロン

当時はまだ高倍率ズームレンズといっても今とはかなりイメージが違いますが、恐らく世界で最初の一般向け高倍率ズームレンズを出したのがタムロンです。

当時は焦点距離レンジが28-200mmの、ズーム比に直すと7.1倍程度、今から考えるとかわいいぐらいのスペックのレンズでした。

それでも広角域から本格的な望遠域まで1本でカバー可能なレンズの便利性はとても高く評価されました。

その後も高倍率ズームレンズの世界はタムロンがずっとリードしてきた印象があります。16-300mmの、300mmにまで手が届く高倍率ズームレンズを真っ先に市場に投入したのもタムロンでした。

家庭用ビデオカメラを超えるほどのズーム比

16-300mmのレンズでも換算24-450mmの非常に広い範囲をカバー可能なレンズで、望遠端の描写にこそ甘さは見られるものの、その便利性においては他に類を見ない驚異的なレンズになっていました。

その後、シグマも後を追いかける形で18-300mmのレンズを出していますが、広角側のカバーレンジで完全に追いつくことは出来ませんでした。広角側の2mmの差は非常に大きく、レンズの便利性においてはタムロンの16-300mmが1歩リードしています。

そのタムロンが今度は遂にズーム比で20倍を超える製品を世に出します。望遠端は遂に超望遠のど真ん中と言える400mmにまで届くようになりました。

遂に高倍率ズームで換算600mmにまで手が届くようになった訳です。

やはり望遠端では少し甘さを残す描写になるため、完璧な写りを求めるユーザーには物足りない製品となるかもしれませんが、驚異的なカバーレンジと便利性では他の追従を許さない世界に突入していると言えそうです。

普通のスナップ撮影から野鳥撮影の入り口まで1本でカバーできる、本当に驚異的な製品と言えるでしょう。

甘いが実用性は高そうな描写

タムロンのサイトには既に、このレンズの広角端と望遠端のMTF曲線や作例写真が掲載されています。

400mm時のMTFのグラフを見ると、主に被写体の主線に相当すると思われる10本/mmのグラフは画面周辺部まで、この焦点距離レンジをカバーするレンズとしてはかなり良好な値を示す形になっています。

このため実写での解像感はある程度確保できていることが予想されます。

その代わりより細かい部分の解像感との相関の高い30本/mmのグラフはある程度の落ち込みが見られるため、主線の周りにそれなりのにじみを伴った写りになるのではないかと思われます。

400mm端での撮影の作例では、絞り開放ながらなかなか実用性の高そうな写りをしています。

広角端では倍率の色収差が見られるものの、こちらはかなり周辺まで解像感もあり、より実用性が高そうに見えます。

正直、最初に高倍率ズームが登場したときとは、全く違うイメージの写りと言ってもいいかもしれません。

世界初の驚異的なズーム比を持つレンズながら、今のデジタルカメラでもかなり高い実用性を持つレンズに仕上がっていると言えそうです。

まとめ

最近は、明るく超高画質のレンズにユーザの目もプロの評論家たちの目も行ってしまっていた感じがありましたので、こちらのジャンルのレンズにものすごいものが登場したことも歓迎したいところです。

スマートフォンのカメラに絶対に出来ないことと言えば、レンズ交換や光学ズームレンズの機能性です。そういった意味ではこちらの方向性も強めていくことが、レンズ交換式カメラの魅力を高める方策の一つと言えるでしょう。