センサーメーカーの利点を活かすソニー。新型RX10 IV登場

2017年12月2日

ソニー SONY デジタルカメラ Cyber-shot DSC-RX10M4

ソニーがデジタルカメラジャンルでも、イメージセンサーメーカーの優位性を各所に活かし始めています。

35mmフルサイズ機のα9では積層型CMOSセンサーの機能性を追求して、高速性のみならずEVFながらブラックアウトフリーの撮影を可能にしてきました。

1型センサー搭載機でも多数の位相差画素を配置して、AF能力の向上を図ったRX100 Vが既に世に出ています。

そのRX100 Vと同じイメージセンサー、映像エンジンを搭載したと思われる高倍率ズーム機RX10 IVが登場しました。

今回はこの機種からソニーのデジタルカメラジャンルの戦略を見てみます。

RX10 IVのスペック

まずはこのカメラのスペックから

実は映像エンジンとイメージセンサー以外は、既存機種のRX10 IIIからほぼそのままキャリーオーバーの形をとっているようです。

筐体もほぼ同一。レンズも24-600mm/F2.4-4のズーム比25倍の高倍率ズームを搭載します。

1型センサーの大きなイメージサークルをカバーしつつこのズーム比を実現したところがそもそもすごいところですが、開放F値も明るく結像性能もかなり優秀なレンズに仕上がっています。

加えてイメージセンサーと映像エンジンを一新したことで、像面位相差画素による速くてスムーズなAFを可能にしました。

測距点は画面の65%の面積をカバーする315点。公称では最速0.03秒の高速AFを実現したとしています。

連写速度はAF/AE追従の状態で最高毎秒24コマ。高速なメモリカードを利用することで、RAW記録でも100枚以上の連写を可能にしています。

ミラーレス一眼のα9とは異なり、ブラックアウトフリーのファインダーは実現できていませんが、処理などの高速化によりブラックアウト時間や表示遅延の短縮は図られているようです。

また、積層型CMOSセンサーの機能により、電子シャッター使用時のローリングシャッター歪みが大幅に軽減されています。電子シャッターでは1/32,000秒まで利用でき、無音撮影も可能になります。

センサーメーカーならではの強み

今のところイメージセンサー自体の機能を大幅にアップする積層型センサーはソニーの独壇場です。

このセンサーによるさまざまな機能の高度化を最大限活かして、ソニーはデジタルカメラジャンルでの製品の差別化に本気で乗り出してきた感があります。

データの読み出し速度の高速化による「アンチディストーションシャッター」もその一つですが、こちらはどうやらまだまだ積層型センサーの高機能さの入り口でしかなかった感じですね。

ここまでのソニー独自センサーの最大の強みは、やはりα9で実現されたブラックアウトフリー撮影機能になると思います。

一眼レフでもミラーレス一眼でも、未だかつて実現されたことのない機能を持ってきたところにソニーの凄みを感じます。

動きモノ撮影の世界で、ほとんど全ての人が決定的瞬間をカメラ任せで撮れるようになる可能性が大きく広がりました。

センサーから変わるソニーのデジカメ?

これからはカメラの外側からの要求からパーツの機能を変えるのではなく、イメージセンサーの機能アップからカメラが変わっていく動きも出てくるかもしれません。

カメラメーカーがイメージセンサー製造部門を持っているというメリットをソニーがどんどん打ち出してくる可能性がありそうです。

今のところ積層型センサーをソニーは他社には提供していないようですから、その機能差による差別化をソニーが大々的に表に出してきそうでもあります。

デバイスの力でカメラジャンルを変えられるか、これからの動きが面白そうです。