ストロベリームーン風の月を撮るには

2017年12月2日

スーパームーン、ブルームーンなどに続き、今度は「ストロベリームーン」という名前が知られ始めたようですね。

これもまた他の月の事象と同じように、学術的、天文学的にはあまり意味のない月の状態のことのようですが、注目し始めている方も増えてきているようです。

今回はストロベリームーン「風」の月の撮影方法などを交えながら、関連するお話などもまとめてみます。

ストロベリームーンとは?

まず最初にストロベリームーンが何か、ですが、だいたい6月頃にある赤く見える満月、と言うことに落ち着くようです。

何故ストロベリーかと言えば、イチゴの採れ始める時期からと言う説と、月の色の赤さ具合から、の2つがありそう、ということになっています。

通説的なものが色々と伝聞を重ねてぼやけてしまったような感じに見えますので、恐らく今現在は厳密な定義はないのでしょう。

特別な現象ではない

実のところストロベリームーンという特別な名前で呼ばれはしますが、天文学的にはこれは特別な現象ではありません。

6月の満月が、他の満月に比べて特別に赤い、ということは基本的にはありません。

月がある程度の高さまで登ってしまえば、他の満月と同様にわずかに黄色みがかった、いつものお月様の色になります。

ですので6月の満月の日に月を見上げて、なんだ赤くないじゃないか!とガッカリされませんように。

満月に限らず月は朝日や夕日と同じように、月の出の直後、月の入りの直前の高度の低いときならば、かなりオレンジから赤に染まって見えます

この状態の6月の満月をどこかの誰かがストロベリームーンと呼び始めたのでしょう。

赤さの加減は主に大気の状態に依存していて、6月の満月だから特別に赤い、といったことはありません

ですので同様の色合いの月はどの季節でも月の出直後の状態を狙えば、普段より赤っぽいお月様が撮影できます。

撮影の際の注意点

月を撮影する場合の注意点としては、まず一つは月の見かけの直径が肉眼で感じるよりもはるかに小さいことです。

一般的に広角レンズがついているスマートフォンでそのまま撮ると、豆粒のような大きさにしか写りません。

また、背景と月の明るさのギャップがとても大きく月自体は大変明るいため、カメラ任せだと月が明るく写りすぎる傾向があります。

こうなるとせっかくの赤っぽいお月様も真っ白につぶれてしまします。

望遠レンズとシャッタースピード、絞りを自分で設定できるカメラを用意したいところです。

満月ならば、シャッタースピード1/125秒、絞りF8、ISO100ぐらいでだいたいちょうど良い明るさになります。

ネットの画像には注意

また、ストロベリームーンの画像だとしてネットに上げられている月の画像の中には、明らかに画像処理でニセの色を付けた画像がたくさんあります

特にピンク色とか極端に赤い月は画像処理による着色、CG、場合によっては皆既月食の画像もありそうです。画像検索を行なった際には注意しましょう。

恐らく元々の画像掲載元には、着色を行なったニセの色合いである、とか、CGであるとかの注意書きが必ずあったはずなのですが、これまた「伝言ゲーム」でその大事な情報がいつの間にか欠落してしまっているのでしょう。

通常は赤っぽい月様になっても、オレンジからせいぜいが朱色ぐらいまでです。ピンク系の色になることはまずありませんので、そのあたりもチェックポイントの一つにすると良いかもしれません。