北国の春の使者「ヤチブキ」咲く

暖かい地域では春をイメージさせる花というともっと別のメジャーな花たちがあると思いますが、北海道で春を告げる花というとこの花を思い浮かべる人が結構多いのではないかと思います。

俗称「ヤチブキ」こと「エゾノリュウキンカ」です。

水辺の湿地に生える野草で、周囲にまだ雪が残っているようなシーズンに他の花に先駆けて黄色から山吹色に近いぐらいの鮮やかな花を付けます。

北国もやっと春めいてきてヤチブキが見頃を迎えました。ちょっと出かけて写真を撮ってきてみました。

水辺に咲くので水のきらめきを合わせるとちょっといい感じに

エゾノリュウキンカは湿地のような土を好む植物です。割と平気で雪解け水のものすごく冷たい流れの中でも育って花を付けます。

このため沢の水のせせらぎのきらめきなどと比較的簡単に組み合わせた写真を狙うことが出来ます。

ボケのきれいなレンズを使ってきらめきを玉ボケにしてやると、華やかでファンシーな画面の雰囲気を簡単に演出出来ます。

黄色い花なので露出レベルに注意

一般的に黄色い花をそのままカメラ任せの露出で撮影するとかなり露出アンダーの写真が仕上がります。標準的な露出の基準の反射率よりもエゾノリュウキンカもかなり明るい黄色の花を付けるからです。

ですので撮影時には0.5段~1段ぐらいプラスの露出補正をかけて撮影すると良いでしょう。

カメラによってはある程度被写体の色を認識する機種があります。この場合には露出補正がほぼいらないケースもあります。

そのあたりのカメラの癖は撮影後に写真の写りをじっくりチェックしつつ掴んでおきましょう。

変な花

エゾノリュウキンカというのはちょっぴりヘンテコな植物です。

花びらの枚数が本当に「デタラメ」と言っていいぐらいにまちまちで、時によっては同じ株の中でも咲く花の花びらの枚数が違っていることすらあります。

ライラックなどでは花びらの枚数が違う花を「ラッキーライラック」などと呼んで、四つ葉のクローバー探しに似た遊びをすることも出来ますが、エゾノリュウキンカではそれが全然通用しません。

こちらの手前の花は花びらが5枚。

こちらは6枚。

こちらは7枚です。

そして最初の写真、実は後ろ側の少しボケた花は6枚の花びらがあったりします。

この点ではとにかくとてもユニークな植物です。

どこにでも咲く花

エゾノリュウキンカは競争相手が少ない環境と開花時期を選んだおかげか、北海道の水のある場所には割とどこにでも棲息しています。

開花時期はだいたいゴールデンウィーク前後

北海道のゴールデンウィークは実は観光には向いていない時期で見るものがほとんどないのですが、ちょっと郊外に出て沢などを見かけたらエゾノリュウキンカの黄色い可憐な花を探してみるのも良いと思います。