春の使者、福寿草開花

2021年4月25日

著者の住む道北にもようやく春がやって来ました。

とは言ってもこの時期の北海道って、もしかしたら年間で一番見るモノがなく、汚い時期かもしれないんですけどね…。本格的に緑や花が出てくる時期にはまだ少し時間があって、冬の間雪の中に混じり込んだほこりや泥、場合によってはゴミまで一緒に顔を出してしまいますので。

そんなまだ緑も一切ないような時期に一番最初に春らしい色合いを見せてくれるのが今回取り上げる福寿草です。春らしい暖かな明るい黄色の花がとても可憐な植物です。

ですがこの季節に花を開くのも恐らくこの花の色も、この植物のしたたかな生存戦略の一つなのだと思います。

福寿草が受粉のために虫を集めるやり方がユニーク

先日、NHKのミニ番組で解説してくれているのを聞いて初めて知ったのですが、福寿草が実を結ぶために虫に受粉を手伝ってもらうやり方、他の植物では聞いたことがないとてもユニークな方法を取っているみたいです。

福寿草の花が明るい黄色をしていること。
花びらにはどこか「金属光沢」めいた不思議な輝きがあること。
花のちょっと独特な開き方、そのかたち。

全部が一つの目的のために備わっているみたいです。

福寿草の花は太陽の光を真ん中に集めて花の中心部の温度を上げ、その暖かさで虫を呼ぶのだとか。正直ビックリしました。

明るい色合いで反射率が高い花びら、「パラボラ型」に開く花、太陽を追いかけて向きも変える茎などの合わせ技で受粉・実を付ける確率を上げているのですね。

競争相手がいない季節に開く

北海道では福寿草の花が開くのは本当に雪解けが終わってすぐ。場所によってはわずかに残った雪をかき分けるようにして花芽が出てそこで花が開きます。

これも恐らくは確実に子孫を残すための戦略の一つなのでしょう。受粉を手伝ってもらう虫を集める際のライバルがいませんからね。

まあ、「戦略」とは言っても実際には適者生存の淘汰の末の今の福寿草のありようなのでしょう。

色合いがより明るい黄色、花びらはより反射率が高い株、そして他の植物が芽を出す前、できるだけ早くに花開く種が「たまたま生き残った結果」が今の福寿草の生態なんだと思います。

何はともあれ、無彩色に近いこの季節の北海道の大地に暖かな色合いをくれるありがたい花ですね。

これから一気に春の花たちが

北海道は冬が長い分、そのあとの季節はかなり駆け足でやってきます。特に春の季節の進み方は早く、時期的にだいたいではありますが「梅と桜が一緒に咲きます」。

こういった木々が花を付けるのはもうちょっと後ですが、その前にクロッカスやヒヤシンス、チューリップなどがどんどん見頃を迎えていきます。

野の花ではカタクリやエゾエンゴサクも楽しめる季節がやってきます。

今年の冬は降雪量自体はかなり少なかったようなのですが、ハイシーズンにはここ数年なかったぐらいの冷え込みがありました。また、3月に入ってからは暖かい日が多くなり、雪解けは一気に進みました。

桜の木は冬が暖冬だとむしろ開花が遅れるらしいので、今年のパターンだと北海道も桜の開花はかなり早まりそうな雰囲気があります。

道南ではゴールデンウィーク突入前に開花のニュースが飛び込んできそうです。札幌などの道央でもGW中に桜が見頃を迎えるかもしれません。

著者の住む道北でもGW終わり頃には開花するかもしれません。だいたい10日近く平年より早い春の便りになりそうです。