今年は北海道もサクラ早し!桜前線も遂にゴールイン
つい先日、日本で一番北と東にある気象台から桜開花のニュースが届き、2ヶ月以上にわたる桜前線の旅がゴールにたどり着いたことが報じられていました。
厳密には一番桜の開花が遅いのは毎年だいたいは根室市なんですが、根室市には今、気象台がありませんので公式な観測が行なわれていないのですよね。そのため「公式記録」としては毎年稚内か釧路のどちらかが一番遅い開花のニュースになります。
一応、根室の開花も現地の観光協会あたりの有志の方たちが観測していて「非公認記録」的に発表が行なわれます。
これらも含め今年の桜の開花は北海道もものすごく早かったです。少し途中寒い日があったせいで足踏みした関係からか史上最速の開花とはならなかった場所が多かったですが。
著者の住む町も5月早々には桜が開きました。例年なら5月の第2週から第3週あたりに咲くイメージですのでかなり早かったです。
実は1週間足踏み
北海道は4月の最後からゴールデンウィーク期間にかけて1週間ほど非常に寒く天候が不順な日が続きました。実際、平地でも雪がちらつきましたし、周辺の山では高度が低いところまで真っ白になっていたぐらいです。
この関係でうちの町の桜の開花はほとんど丸ごと1週間分足踏み。
こちらの写真は5月2日のものですが、だいたい4月29日あたりにはこれと同じ状態にまでなっていたのです。

ですがここからが長かったですね。
実家の庭の早咲きの桜であるチシマザクラが数輪やっと開花したのは5月5日。その日も温度は上がりきらなかったため、やっとつぼみがほどけて少し花が開いた、程度で終わっていました。

ですが翌日の5月6日は一気に気温が上がったため、日当たりの良い枝の部分は全部開いてそちらは満開状態に。日が当たらない部分は翌日になりましたがそちらも一気に開いて5月7日には本当の満開状態になりました。

チシマザクラはつぼみのうちはさくら色をしていますが、開くとソメイヨシノ以上に真っ白。花のサイズも小さめで桜にしては控えめな木かもしれません。
町中のエゾヤマザクラも一気に
北海道で主流の桜の木はエゾヤマザクラです。
日本中で非常にたくさん栽培されているソメイヨシノは道央の一部と道南にしかありません。園芸品種のはずですから元々弱く、北海道の厳しい冬に耐えられないのでしょう。
桜開花宣言の標準木も道内の多くの地域はエゾヤマザクラになっています。道北や道東の一部、気温が低い地域はチシマザクラが標準木です。
ソメイヨシノ、エゾヤマザクラ、チシマザクラは少しずつ開花タイミングがずれるので、厳密に見ると桜前線の開花時期には「断層」が生じているはずです。
さて、うちの町の中でも桜のメインとなるのはエゾヤマザクラ。花のサイズはソメイヨシノ以上に大きく色も濃い花を付けます。いわゆる「さくら色」のイメージにとても近い花が咲きます。

そのかわり葉っぱが花と一緒に出てきますし、ソメイヨシノほどたくさんの花がつくことはまれですね。やはり花の見栄えという点ではソメイヨシノに軍配が上がると思います。
ただ、写真はとても作りやすいです、エゾヤマザクラは。
春の少し霞んだ青空などとは抜群の色の相性です。
明るく春らしいパステルな雰囲気を簡単に作れますから。
エゾヤマザクラもやっぱり冷え込んだ間開花をじっと待っていたようで、温度が上がったら開花どころか一気に見頃、満開の状態になりました。